シャーリーに見る「肯定」の力【コードギアス反逆のルルーシュ】

 

 

今回は、アニメ「コードギアス反逆のルルーシュ」に登場するシャーリー・フェネットというキャラについて話したいと思います。

 

【なぜシャーリーについて話すのか?】

私は最近になってシャーリーの魅力、というか彼女の凄さに気づき始めたように感じます。前までは彼女に対して「ただの年相応の女の子」という認識だったのですが、年月が経つにつれて、彼女からは学ぶことがたくさんあるように思えてきました。

そんなこんなで

 

これは話すっきゃない!

 

となりました。

 

さて、「コードギアス」は、アニメ好きの私が太鼓判を押す作品です。理由はいろいろありますが、そのひとつは

 

めちゃくちゃドロドロした人間模様がある

 

ということです。

 

このお話ではたくさんの人間が登場し、程度の差はあれど人間関係がみんな訳アリです。

というのも、自分の大切な恋人が大の親友に殺されたり、仲間だと信じた人に裏切られ追放されたりと、ロクなことがないのです。

 

そんなドロドロの中で、シャーリーは1人、すごく輝いて見えます。いったいなぜなのでしょう?

 

彼女が輝いて見える理由。それは

 

「物事を肯定的にとらえること」

 

にあると思います。

※以降、物語上のネタバレ含みます

 

 

 

 

シャーリーは、この物語上の被害者と言えます。彼女は友達のルルーシュ=ゼロの行動によって間接的に父親を殺されます。

 

当初はルルーシュによって殺されたことも知らず、ただ悲しみに暮れていたことと思います。

しかし、ひょんなことからルルーシュ=ゼロという答えに辿り着いてしまい、困惑し、悩みます。

 

なぜなら彼女にとってルルーシュ

とても大切な存在だからです。

 

何を隠そう、シャーリーはルルーシュに恋をしていたのです。会長からルルーシュのことでいじられて赤面までしていました。そんな恋する乙女だった彼女が一転して悲劇のヒロインになってしまったのです。そしてその悲劇をもたらしたのはまさかの片想いの相手。なんということか…

 

普通ならここでルルーシュのことを嫌いになるでしょう。いや、私だったら嫌いどころじゃなく、復讐したいとなるかもしれません。

 

しかしなんとシャーリーはルルーシュのことを

 

「許した」のです。

 

 

2期13話「過去からの刺客」

シャーリーとスザクの対面しての会話のシーン。

 

シ「私はルルが好き。スザクくんは嫌い?」

ス「僕は、好き…だった…。」

シ「…今は?」

ス「……………」

シ「おかしいと思ったんだ。前はあんなに仲がよかったのに。喧嘩でもしたの?」

ス「…許せないんだ。」

シ「許せないことなんてないよ。それはきっとスザクくんが許さないだけ。許したくないの。」

 

ここで、シャーリーはルルーシュのことを許したということがわかります。

例え恋をしていた相手とはいえ、自分の父親を死に追いやった人を許し、未だ好きだと思えるでしょうか?

 

ここにシャーリーの「肯定する力」があると思います。

 

シャーリーと似ている立場に、スザクがあります。スザクも、ルルーシュの被害者で、恋人を、彼に殺されています。いわばスザクはシャーリーと、「ルルの被害者」という点で同類しょう。